2008年5月6日火曜日

「発達障害の子どもたち」③

妻のMacBookの調子が悪く、心斎橋の直営店まで修理に持っていった。
ついでに電車の中ででも読もうと「発達障害の子どもたち」を持っていった。これが大正解。

HDの交換のため、2時間ほど待ち時間ができた。せっかくなので喫茶店に入り、勉強タイムにした。

普段はなかなかじっくりと読めない本を時間をかけて読み込むことができた。
本を持ち歩く事は大切だ。

おかげで有意義な待ち時間を過ごす事ができた。
学んだ事をまとめてみる。

まずは「発達障害」の定義から


   発達障害とは、子どもの発達の途上において、なんらかの理由により、発達の特定の領域に、社会的な適応上の問題
  を引き起こす可能性がある凹凸を生じたもの



これが本の中に書かれてある定義だ。
なるほど。
自分のクラスのM君のことを思い浮かべる。

「なんらかの理由により」
どういう理由なのか分からない。遺伝か、乳幼児期に大病を患ったか、それとも家庭環境のためか。
保護者からの虐待か。

 家庭訪問時にその辺りも話できればと思う。
「小さい頃に大病を患ったことはないですか?」「ご家庭で接していて、何か気になる事はありませんか?」

 

「社会的な適応上の問題を引き起こす」
 M君は社会的な適応上の問題を頻繁に起こしている。
 ものすごい。目をつりあげて暴れる。収まるのにものすごく時間がかかる。
 正常な状態に戻るのに1時間、2時間とかかるのだ。
 しかし、落ち着いてしまえば、スッとクラスの中に入ってくる事ができる。
 間違いなく発達障害を抱えている。このまま放置しておくわけにはいかない。



   この本は、発達障害に対する誤った知識を減らし、どのようにすれば発達障害を抱える子どもたちがより幸福に
  過ごすことができるようになるのか、正しい知識の紹介をする目的で書かれている。




 
 M君と1ヶ月過ごして、強く思ったことがある。
「今のこの荒れた状態、興奮して暴れている状態はMにとってもつらいことなのだ。いや、むしろ一番辛い思いをしているのはMなのだ。」
 ということだ。
 Mは一週間に一度はものすごい状態で暴れている。ガラスも割っている。
 教師を殴る。蹴る。

 見ていて悲しくなってくる。こんな状態を避けるために、「特別支援教育」というモノができたのだ。しかし、今のこの状態では決して「充分に対応できている」とはいえない。

 学校全体として「対応できるシステム」がない。それはもちろん自分にも責任がある。
 今年度、Mの担任になってそのことを痛感させられた。

 これは担任一人が抱える問題ではない。学校だけで解決できる問題でもない。
 
 専門機関との連携、学校全体での対応システム、保護者との連携、

 様々な力を集めないといけない。
 そうして初めて、発達障害を抱える子自身がより幸福に過ごすことができるのだ。



   しかし(発達障害の)診断が遅れたグループにおいては二次的な障害も強く、被害的な傾向や孤立、非社会的傾向、
  攻撃的な傾向などを抱える者も少なくなく、対応には大きなエネルギーを要する。





 まさにその状態だ。
 学校で、クラスで、Mの対応に追われている。
 ものすっごく大きなエネルギーを要する。家に帰ったらクタクタだ。
 必死に対応しても、よくなる気配すらない。
 低学年のうちに診断をして、正しい療育が施されていれば・・・・
 何度もそう思った。

 でも昔のことをいっても始まらない。今、この現状をどうするか。大事なのはそれ一点だ。

 専門機関に相談する。
 そのために保護者との連絡を密にする。
 管理職ともホウレンソウをしっかりして、学校全体での体制を整える。

 以上3点を早急にやっていく。

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