2008年5月14日水曜日

調理場という戦場/斉須政雄」

M君が落ち着かない。
周りのクラスに迷惑をかけている。

管理職、同学年の先生とも対話を重ねているが、なかなか進展がない。
M君とも、もっともっと対話を繰り返す必要がある。

ほめて、認めて、諭すように、論理的に。


昨日の放課後、教育センターの発達障害専門家と電話相談をした。
アドバイスを色々していただいた。ありがたい。
できることからやっていくつもりだ。

とくにかく、万策尽きるまであの手この手でやっていくしかない。
1mmの成長、ほんのわずかの変化を見逃さないことだ。

今、自分が苦しくなっている状況だ。
こんなときだからこそ、こうやってブログに考えをまとめることが大事だと考えている。
しんどい状況をどう乗り切るか、それを今年は学んでいるのだと思う。


頭を切り替えること
   ネバーネバーネバーギブアップで万策尽きるまでやること
   発達障害やその対応について研究を深めること
   体当たりでやっていくこと
  「やってやれないことはない」と何度も自分に言い聞かせること




今年は本当に学びの多い年になりそうだ。感謝。

SNSで学んでM君に使えそうな対応。

   諭すように話しかけること
   目先をそらすこと
   空白をつくらないこと
   ささいなことでも褒めること




自分の指導を振り返ると褒めることが圧倒的に足りない。もっともっとほめることができるはずだ。


朝4時から「調理場という戦場/斉須政雄」を読み返した。
今の自分の心境にぴったりとフィットした内容だ。
胸にグッとくる文章がたくさんおさめられている。

この本は土日を利用して、1冊のノートに筆写していこうと思う。
※薄めのノートを購入しておくこと。(5冊くらい)


フランスに行って最初に働いた「カンカングローニュ」のオーナーシェフは、自分の父親よりも
年齢が上でした。その当時ですでに60歳のおいいさんだった。だけど、三日ぐらい寝ずに働い
ても平気なのです。
 14歳から料理をやってきているオーナーシェフが、平気で徹夜をする環境にいる。しかもケ
ロッとこなしてしまう。基礎体力というか、血液が違うなぁと実感させられました。




すごい。自分と思わず比べてしまった。なんと自分の甘いことか。しんどいしんどいといいながら、それだけのことをやっていない。基礎体力のなさを痛感した。

さらに続きを読んで驚いた。

後に本人から聞いたら、彼は第二次世界大戦の時にナチスの捕虜にされていたと言っていました。
身動きもままならない状態で、27ヶ月の間カゴのような収容室に入れられて、一日の食料はパ
ン一個と一杯の水だけだった。仲間は、栄養失調や内蔵の病で次々に死んでいく。
 ケラーさんが生き残ったのは、支給されるパンと水を一日にきちんと三回に分けて食べていた
からです。他の人は一度に食べてしまっていた・・・・そんな体験の持ち主だから身体も精神も
強靭なのです。
「いつ銃殺されるかわからなかったんだ。それに比べたら、眠らなくても死ぬことはないじゃな
いか、マサオ。夜中にお客さんが来たところで、銃殺はされないもの」




感動した。27ヶ月といえば2年と3ヶ月。その間、ものすごい状況のなかで生き抜いたのだ。
自分はどうか。
クラスの子に手こずっているとはいえ、それは週5日の話だ。あとの2日は休めるわけだ。
もっといえば8時から5時までのつきあいだ。夜の時間、早朝は自分の時間としてとれる。
ケラーさんの体験に比べれば全然たいしたことはない。

今のクラスもわずか1年間の付き合いである。2年も3年も続くわけではない。
当然、夏休み、冬休みもある。
学校にいくのはたった200日程度なのだ。

書いていると、自分の置かれた状況なんてたいしたことはない!!そう思えてきた。
簡単な話だ。
M君自体が劇的によくなるということはないかもしれない。
でも担任である自分が体当たりで、本気で、なおかつ楽しんで接していけばかならずそれは伝わるはずだ。

わずか200日。今週でいえば後3日。
自分にできる範囲で努力していけばいいのだ。

そう思うとかなり気が楽になった。
やはり本を読むと言うことは大切だ。

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